Why I made new messenger app

こんにちは。このメッセンジャーアプリの開発者です。

私は日本のソフトウェアエンジニアで、休日は趣味でサービスを開発したりなどしています。

突然ですが、私は電話が苦手です。

WhatAppなどのメッセンジャーで頻繁にテキストメッセージをすることにも苦手意識があります。

友人や知り合いからメッセージが届いたとき、なるべく早くメッセージを返さなければいけないという思いに駆られ、また逆に自分が相手にメッセージを送ったときにその返信が長時間ない場合、なにか悪いことを言ってしまったのではないかと心配に鳴ることがあります。

テクノロジーの発展で情報通信は昔と比べ遥かに簡単になりましたが、その弊害についても考える必要があると思うことがあります。

私が住んでいるアパートで、たまに他の住人にすれ違うときがあります。

私達は友達でもないし名前も知らない関係ですが、会ったときには軽い挨拶をします。

そのとき、私はそれに安心感を覚え、他人とのコミュニケーションはこれくらいシンプルに考えても良いのではないかと思うようになりました。

もちろん仲のいい友人やパートナーとのコミュニケーションはより密に行う必要性が出てきますが、それでも、スマートフォンで手軽にコミュニケーションが行えるようになった結果、なにか大事なことを見落とすようになったのではないかとも思います。

既存のメッセンジャーは集中力を削ぐ

スマートフォンを開いて赤いドットで未読メッセージが表示されますが、それを邪魔だと思ったことはありますか？

あれは今世紀の偉大な発明の中でも最も邪悪なものです。

なぜFacebookやInstagram、その他WhatsAppなどの多くのアプリでは画面に赤いドットが表示されるのでしょうか。

人間は視界の中に赤いドットが現れたらそれに注目するようにできており、昨今私達が使用しているソフトウェア、メッセンジャーでは、人間の認知を理解した上で注目を得るためにそれが意図的に表示されるようになっています。

例えば私が学校や職場のコミュニティに所属していて、そのコミュニティのメッセンジャーグループに参加している場合、自分には関係がないメッセージの通知が大量に飛んできて、それを邪魔だと思ったことがあるかもしれません。

それを邪魔だと思ったとしても、あなたはおそらくそのメッセンジャーグループから抜けることができません。

もしそうしたら、あなたがグループから抜けたことを他の人は不審に思い、後日心配な顔をしながらあなたに質問をすることになるでしょう。

また、私はメッセージの履歴を残す必要があるかどうかについても考えました。

メッセージの履歴が残っていることによりその相手を過剰に気遣ってしまう場合があります。

これは当然の心理ですが、早く相手にメッセージを送らないといけないと思ってしまうことは、私にとっては小さくないプレッシャーです。

ビジネス上の大事なメッセージの場合は相手からのメッセージを見逃さないようにしなければいけないですし、履歴が残っていることは重要なことなので、WhatsApp等の既存のメッセンジャーアプリはそのユースケースには非常に有効です。

しかし、友達や家族、恋人などのプライベートで繋がりのある人との日常的な会話に赤いドットやメッセージの履歴が必要かと問われると、私はそれは必ずしも重要な要素ではないと考えており、むしろそれが、本来は感じる必要のない余計なプレッシャーを生み出しているのではないかと思うようになりました。

情報の量を減らしてスピードを落とす

InstagramやTiktok, Twitterを見ていて、嫌な気持ちになることはないでしょうか。

ヘイトスピーチをみかけたり、仲のいい友達が楽しそうに過ごしている写真を見たり、とても容姿に恵まれた人が多くのフォロワーを集めているのを見たときに少しネガティブな気持ちになることがあるかもしれませんがそれはとても自然なことで、ソーシャルメディアによるメンタルへの悪影響に関しては既に多くの研究が行われています。

また、これは私の自分自身の反省も含めてですが、ニュース記事を見かけたときに、見出しだけをみて詳細な情報を確認しないということも多々あります。

テクノロジーの進化で生活はとても便利になりましたが、人々が情報に接するときの形も変化しており、情報は高速に、大量に消費されるようになりました。

ソーシャルメディアはとても便利で面白いものですが、それが生み出すポジティブな側面とネガティブな側面の両方を理解した上で使用することが望ましいと思います。

気がついたら情報を大量に摂取していてやがてそれが自分自身の思考や信念にも影響を及ぼすということは、既に多くの場所で実際に起っていることです。

周りの環境や出会った環境によって自分自身の考えが変わることはとても自然なことですが、ソーシャルメディアで起こるそれの大きな問題は、大量の情報によって自分自身が意図していないにも関わらず考え方やメンタルに影響を及ぼし、そのことに自分でも気が付かないということです。

InstagramやTiktok, Twitter等のソーシャルアプリも、私にとってはWhatsApp等のメッセンジャーアプリと同様に、時と場合によってはとても邪魔なものになり得ます。

Wissu (Ossu)

これは日本語話者にとっては馴染みのある音です。

Wissu, もしくはOssu, その他言い方は様々ですが、この発音には場合によって多くのコンテキストが含まれます。

Hello.
Excuse.
See you tomorrow.
Sorry.
Thank you for the good food.

ソフトウェアを介したコミュニケーションは進化しすぎています。もっとラフに、もっとスローにそれを行っても良いはずです。

このアプリでは、相手にメッセージを送信することができます。

それ以外はできません。

メッセージ通信はすべてプッシュ通知を介して行われ、メッセージの履歴が残ることはありませんし、そもそもサーバにデータを保存していません。

画面上、いつメッセージが送信されたかを表示する機能もありません。

テキストを送信するということに特化したものです。

これによって、メッセージを送信したい相手には気軽に送信し、受け取った人も返信したいと思ったときに返信すれば良いと思えること、そして、テクノロジーの発達によって急激に上昇した人々が情報を摂取する量とスピードを落として脳みそを開放することを目指しています。

返信をしていないことを申し訳なく思う必要はないし、相手から返信が来ないことを悲しむ必要はありません。

大事なコミュニケーションは、リアルで会ったときにすれば良い。

このアプリは、テクノロジーの進化の恩恵を一身に受けてそれに憧れソフトウェアエンジニアになった私が、電話やチャットが苦手な私のために開発したものです。

ソーシャルメディアやメッセンジャーアプリを使用していて、ふと気がついたら心が疲れてしまっていると思ったことがある人は、ぜひ一度アプリをインストールしてください。