このメッセンジャーアプリでは、登録時に使用した電話番号を除く、メッセージなどのデータを一切サーバ上に保存しておらず、すべてのメッセージはプッシュ通知を介して行われます。
連絡帳のデータをサーバに保存することもありません。
すべてがシステムで動いている現代ではセキュリティの問題でユーザのデータが流失するなどといった事故は定期的に発生する問題ですが、サーバ上にデータを保存しないこのメッセンジャーアプリではそのリスクは格段に軽減されます。
みなさんは、普段使用しているWebサービスやスマートフォンのアプリがどのように動作しているか知っているでしょうか。
システムは基本的に以下の動作をします。
少し簡略化しすぎた気もしますが、このたった2つの動作でシステムは動いています。
みなさんが普段TikTokやInstagramなどのソーシャルメディア、WhatsAppなどのメッセンジャーアプリを使用している場合、それらのアプリケーションに関しても同様のことが行われており、例えばあなたがInstagramに写真をポストするとデータベースへの書き込みが行われ、他の人はデータベースから読み込みを行ってあなたのポストを閲覧します。
最初に述べた情報漏えい等の事故はどのように発生するか想像してみるとわかりやすいと思いますが、情報がどこかから流失するということは、情報がどこかに保存されているということです。
みなさんがソフトウェアサービスに追加した写真、設定した名前、などのデータはすべてデータベースに保存されています。
セキュリティの事故で情報が漏えいする場合、多くのケースではデータベースの情報が何かしらの理由によって外部に流出したということです。
これにより、私が開発したメッセンジャーアプリはデータベースにデータを保存していないことからセキュリティの事故が発生する可能性はその他のソフトウェアサービスと比較してリスクが格段に低いということが皆さんにも理解していただけたことと思います。
もちろん、今回説明したもの以外にもセキュリティにまつわる事故の発生原因は多岐にわたりますし、このメッセンジャーアプリのセキュリティのリスクが完全にゼロというわけではなく、ソフトウェア開発を仕事としている一人の技術者として、リスクがゼロであるという嘘を私は言うことはできません。
Webサービスやスマートフォンのアプリの裏側でどのようなことが行われているか想像する機会はあまりないかもしれませんが、この話が皆さんにとって役に立つものであることを願うとともに、もし興味があれば私が開発したメッセンジャーアプリを使用してほしいと思います。